高麗人参の歴史は本当に長い・・・ だからこそ、様々な伝統や歴史が存在します。
もともとは朝鮮半島に自生していたものですが、 時代の流れと共に、世界中で栽培されるようになりました。 そのため、各地域ごとに呼び名が異なったり、 それぞれに独自の風習を生み出したりと実に奥深いものがあります。
古くは「仙薬」と呼ばれていたように、どこか神秘的なイメージもありますよね。 近年になって大量生産が可能になるまでは、 庶民には手の届かない薬草だったという事もあり、謎の多い印象もあります。
ここでは、そんな豆知識を中心に、知っておいて損のない情報をご紹介します。 日本では、意外と知られていない事実もあるかもしれません。 そんな知識を蓄えると、摂取がますます楽しくなってくると思います。
高麗人参がはじめて歴史に登場したのは、二千年前の中国の薬学書。 万能薬と紹介されており、当時から素晴らしい薬草として認識されていた・・・ ということが伝わってきます。
ここでは、人参七効説というものが登場し、 血行を促進させたり、身体の内部を労わるだけではなく、 精神的な負担も和らげることが出来ると記載されています。
当時も非常に希少なものだったそうで、 ましてや栽培の方法も確立されていなかったということもあり、 大変な高額で取り扱われていたと考えられます。
日本の歴史においても最も有名な人物の一人として「徳川家康」が挙げられます。 戦国の世を治めて、江戸幕府という一時代を築いた家康も、 実は高麗人参の大ファンだったということで知られています。
栽培にも着手したそうですが、やはり気候や土地作りなどが非常に難しく、 ついに実現することなく息をひきとったと言われています。
しかし、家康の曾孫にあたる「徳川吉宗」が日本で初めて栽培を成功させました。 その後も、栽培を奨励するなどの政策を行ったとされていて、 実は、徳川幕府と高麗人参には強い結びつきがあったという事が窺い知れます。
近年になって、改めて「薬膳」が注目されています。 これは、自然界にある様々な素材を使って病気の予防をするというものです。
使用される素材は基本的に「生薬」と呼ばれるもので、 ウコンや葛根などが代表的な例として挙げられます。
そして、高麗人参も生薬として活用されることで有名です。 代表的な薬膳料理としては「サムゲタン」が挙げられます。
漢字では参鶏湯と書くのですが、 ここからなんとなく料理のイメージも沸くかもしれません。
一言で言ってしまえば、鶏肉を丸ごとつかった高麗人参入りのスープです。
韓国では国民的な人気料理として知られていて、 専門店も数多く立ち並んでいるのだとか・・・
サポニンの効能によって、美容にも効くということから、 若い女性にも大変な人気を博しているそうです。
韓国では「おくりもの・ギフト」として高麗人参を用意することも多いのだとか。 その代表的な例として挙げられるのが5月8日の父母の日・・・
日本では父の日・母の日と別々に行われていますが、 韓国では両親を同時に祝う日となっています。
子供から親へ健康を願って贈るということから、非常に人気が高く、 いつの間にか、ひとつの習慣になっているそうです。
様々な名前を持っていることでも知られている高麗人参ですが、 具体的には一体、どんなものがあるのでしょうか?
一つの例として挙げられるのが「朝鮮人参」です。 非常に有名な別名ではありますが、何の違いもない、全く同じものなのです。
この他には「オタネニンジン」という名前も有名な例ですね。 もちろん、これも全く同じもの。
全てあわせると、なんと数百にも及ぶと言われています。 ちなみに韓国の国名「KOREA」も高麗人参から来ているのだとか・・・
長い歴史を持っているからこそ、これだけの多くの名前があるのでしょう。